公開:2012.10.12| 更新:
人面岩(上越市)
中静(以下、中) 最近ようやく秋っぽくなってきたな。紅葉でも見に行こうよう…なんちゃって!
御満悦(以下、御)のっけからダジャレですか…。では、上越市牧区の牧峠はいかがですか? 美しい紅葉以外にも見どころがあるんですよ。峠の中腹に、なんと人面岩があるんです!
中人面魚や人面犬は昔にハヤッたが、人面岩は初耳だな。しかも見る角度も指定してるし(笑)。
御しかもその顔は、ナント江戸時代を代表する狭客・国定忠治なんです! 似てるかどうかは、今となっては分かりませんが…。
中…この岩を見る限り、忠治さんは随分、タレ目だったんだな(笑)。
御国定忠治といえば、浪曲などでの「赤城の山も今宵限り…」という決めゼリフが有名ですよね。実は幕府の役人に追われる最中に、この峠を通ったそうなんです。
中へぇー。でもなぜ岩に忠治さんの顔が浮かび上がったんだ?
御実はこんな逸話が残されています。ある雪の日、炭焼き職人の家に旅芸人の一座が一夜の宿を求めてやって来ました。快く迎え入れた職人の家には娘がいるんですが、凶作に苦しむ家を養うために奉公に出されるというのです。
中かわいそうな話だな。
御それを聞いた一座の親分は自分の身分を明かし、村で賭場を開いてくれと申し出ました。そこで忠治はわざと大負けするのです。
中村の人にお金を渡すためか。
御粋ですよねぇ。追っ手が迫ることを知った忠治は村を後にしますが、村人たちは峠の頂上まで送り、今生の別れを惜しんだとさ…。
中イイ話なのは分かったけど、それと人面岩の因果関係は?
御あぁそれは、彼らを送った峠道にある大岩が、気付けば忠治の顔に見えてきたんですって。
中オイッ! 取って付けた感が満載じゃないか!
御まぁ夢のある話だからイイじゃないですか。じゃあ登録で!
中コラッ、逃げるな、待て〜。
(2012年WEEK!10.05号掲載)
人面岩
上越市牧区上牧
情報は掲載当時のものです。念のため電話で情報をお確かめになってからお出かけください。閉店店舗については、随時メンテナンスを行っています。間違いを通報する