公開:2012.10.19| 更新:
「全国的に最も良いとされている酒米は山田錦。そのほとんどが気候条件により西日本で栽培されています。育成できる北限は、新潟県上越市辺りといわれていますが、これが弥彦で作れないかと思ったんです」(大井氏)。
3年前、思いを行動に移した。越淡麗を依頼し育ててもらった農家に、山田錦を育ててもらいたいと新たに依頼。まずは実験的に小規模での山田錦作りをスタートさせた。
その後、「日照時間や風向きなどから判断して、田んぼの場所を決め、本格的に昨年から山田錦を育ててもらうことにしたんです」(大井氏)。
以前は難しかった山田錦の育成も、近年の温暖化が影響し、質の高い山田錦作りが可能になったと大井氏はいう。
弥彦産山田錦を使った1本は蔵で熟成。「こしのはくせつ 純米吟醸 弥彦産山田錦」と名付けられ、地元弥彦を中心に9月中旬から本数限定で販売されている。
口に含んだ時には柔らかな印象。喉を抜け、適度に残る米の優しい甘味の余韻が心地よい。そして、スーッと切れていく。「料理の邪魔をしない酒」が身上の弥彦酒造らしい味わいだ。
(2012年WEEK!9.21号掲載)
◎注目の一本!泉流 純米吟醸 弥彦産山田錦(いずみりゅう こしのはくせつ じゅんまいぎんじょう やひこさんやまだにしき)
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◎この蔵のスタンダード泉流 特別純米酒(いずみりゅう こしのはくせつ とくべつじゅんまいしゅ)
弥彦酒造(やひこしゅぞう)
西蒲原郡弥彦村上泉
0256-94-3100
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